この記事は、リー群と表現のざっくりふんわりとした解説記事の4本目です。
前回:多様体と接空間
cake-by-the-river.hatenablog.jp
今回はいよいよリー環についてやります。
リー環(リー代数)
前回は、接空間について考えました。リー群は積に閉じているという特徴を持つので、接空間にも普通の多様体にはない性質があるのかもしれません。
交換子積
リー群上の2つの曲線の積を考えてみましょう。リー群は群だったので、各点における積を考えることが可能です。それを連続的に行ったものが曲線の積だと考えられます。今、 という2つの曲線があって、 における接ベクトルが だったとします。この二つの曲線の積としては の2つが挙げられます。これらの接ベクトルはどうなっているでしょう?